Complete text -- "花便り(27)今頃のロウバイ"

28 May

花便り(27)今頃のロウバイ

 ロウバイ(ロウバイ科ロウバイ属 Chimonanthus praecox)といえば早春の花の代表である。1月から咲き始める。そして今どうなっているかといえば、写真のような実になっている。まるで出来損ないの桃のようである。これは偽果で、中にゴキブリの卵そっくりの痩果が5〜20個入っている。


 昨日30年ぶりに小石川にある東大付属植物園へ行ってきた。もう花木の花はほとんど終わっていたが、やはり他では滅多に見られない花を見ることができた。そこで夏咲きのロウバイがあることを知った。ナツロウバイ(Sinecarycanthus chinensis)という。もう枯れかかっていたので、写真から縁の茶色を除いてイメージして欲しい。春咲きの黄色いロウバイとは印象がまるで違って、白色で花はずっと大きく直径5cmはあるだろう。この植物は手持ちの図鑑には載っていない。比較的最近中国から渡来したらしい。鎌倉名月院に沢山あるとのこと。


 それより早く、近くの公園でアメリカロウバイ(クロバナロウバイ)(クロバナロウバイ属 Calycanthus fertilis)を見つけていた。北アメリカ東部原産。明治中期に渡来したという。これもロウバイとは属が違って随分と色も形も印象が違う。花期は5〜6月。


22:20:41 | archivelago | | TrackBacks
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