Complete text -- "花便り(16)コデマリとミツデイワガサ"

13 May

花便り(16)コデマリとミツデイワガサ

 この二つも似たもの同士である。前回のオオデマリ(テマリカンボクも)と今回のコデマリは、名前の上では手鞠の大小の違いだけだが、縁は遠く、前者はスイカズラ科、後者はバラ科である。
 実はコデマリに似た花序を持つ花は幾つもある。マルバシモツケ、アイズシモツケ、エゾシモツケ、イワシモツケ、トサシモツケ、イブキシモツケなどのシモツケ類、イワガサ、ミツデイワガサである。いずれもシモツケ属Spiraeaである。これらにはまだ花期が来ていないものもあるが、丹念に探してみてもコデマリ(写真1)ばかりで、その他のものは写真にできなかった。
 今回紹介できるものは、我が家にあるミツデイワガサである(写真2)。この木は、今まで見た図鑑の何れにも載っていない。インターネットでは見られるものの、ほとんどは盆栽としてのものである。そのためにいまだに学名がわからない。
 イワガサSpiraea blumeiと花は極めてよく似ているが、葉の形が大きく異なる。というよりミツデイワガサの葉が極めてユニークといえる。3裂するので「三手」なのだが、葉の長さよりも幅の方が長く、3裂の様子が他に例を見ない特異なものである。そのため花がなくても鑑賞価値がある。原産は満州とインターネットに出ていた。

21:04:33 | archivelago | | TrackBacks
Comments

植原尚輝 wrote:

平凡社 日本の植物 木本1
で調べますと、 イワガサ にいろいろあり、ミツバイワガサ、イヨノミツバイワガサ、などあります。 盆栽は野生の幼木を採って育てる場合があります。地植えで本来の状態にならないと、大きさや形が出てきません。
私の想像では、これらの面白い葉を選抜され園芸品種として育てられているのではないでしょうか。
03/02/06 14:05:18
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