Complete text -- "花便り(25)今時のモクレン科"
25 May
花便り(25)今時のモクレン科
早春を彩ったコブシ類、ハクモクレン、シモクレンなどのモクレン科の花は終わったが、5月の今咲くモクレン科もある。ただそれに出会うのはかなり難しい。ホオノキ Magnolia hypoleucaもその一つであるが、大木なので大きな公園にでも行かないとお目にかかれない。一昔前には近所にもあったが、そこは住宅地になったためなくなった。
タイサンボク M. grandifloraの花にはちょっと早いかも知れないが、これを見る機会もなさそうである。昔通った小学校の門を入ると、左側には奉安殿(今では死語。ご真影や教育勅語謄本などが納められていて、門の出入りの度に最敬礼をしていた)、右側にはタイサンボクの大木があった。花が散る頃には強い香りと共に、大きな杓子のような花びらが沢山落ちてきた。
今日最初の写真はオオヤマレンゲ M. sieboldii ssp. japonicaである。花はやや下向きに咲く。外側の花被片3個は短い萼状、内側の6〜9個は花弁状。花糸は赤、葯は淡緑黄色で非常に美しい。日常の家から2km以内の行動範囲ではただ一本しか見つかっていない。
次の写真も珍しい花である。カラタネオガタマ(唐種招霊) M. figoという。中国原産。高さ3-5m位の小高木。直径3cmほどの花が葉腋に1個ずつ付く。バナナに似た強い芳香がある。花被片の縁が紅色を帯び、内側に紫紅色のぼかしがいる。この木も今のところ1本しか見つかっていない。
23:30:43 |
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