Complete text -- "花便り(19)ミズキ科色々"
17 May
花便り(19)ミズキ科色々
ミズキ科はそれ程大きな科ではないが、これが同じ科?と思うほどそれぞれ印象は異なる。ミズキ科ミズキ属ミズキは、高さ20mにもなる落葉高木。現在枝先に小さな白い花が沢山集まった散房花序を、水平の大枝一面につけているので、全体が階段的に白く見える。早春に枝を切ると水がしたたり落ちることからミズキの名が付いた。普通の人はミズキといったらハナミズキを思い出すだろう。ハナミズキを知らない人はいないだろうが、花の開く過程を観察した人は少ないのではないか。この写真はその過程を捉えたものである。4枚の「花びら」と見えるのは総苞片で、「蕾」の時は互いにくっついている。「花びら」の先端がへこんでいる部分は、最後までくっついていた跡である。真ん中にある黄緑色の小さな部分が本当の花の集まりである。
ハナミズキに似ている同属のヤマボウシも今咲いている。ハナミズキをアメリカヤマボウシともいう。箱根はヤマボウシの名所である。
前に小さいつぼみを付けたハナイカダの写真を紹介したことがあるが、いまこれも咲いている。咲いていても目立たない。これはハナイカダ属である。雌雄別株で、葉の中央に雌花は一つだけ、雄花は数個付く。従って写真は雄花である。
アオキもミズキ科であるが、アオキ属である。これも雌雄別株。花もひっそりと咲く感じであるが、その小さな花をよく観察してみると、なるほどヤマボウシにそっくりの形をしている。春先に紹介したサンシュユもミズキ科ミズキ属である。
このほか草本のゴゼンタチバナ、日本には自生していないが、時々みかけるハンカチノキもミズキの仲間である。
23:40:53 |
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