Complete text -- "確定申告"

23 February

確定申告

 今確定申告の時期である。年金生活にはいり、年金額が税法で認められた控除額を超えると申告が必要になる。サラリーマン時代には全く人任せであった人も、ややこしい税金の計算に頭や時間を取られることになる。
 昨年までは申告書作成に、税務署から送られてくる手引き書と首っ引きで取り組んだ。たまたま年金以外の収入があったりするとそれだけでは足りず、インターネット上の解説をプリントして悪銭苦闘しなければならなかった。所が今年はインタネット上で、国税庁の申告用紙に数字を打ち込む方法を初めて使ってみた。あれよあれよという間に、申告書が出来上がり、これを印刷するともうできあがりである。収入の種類の違いによる税法上の扱いの違いなど、何も知らなくても、しかるべき所に数字を打ち込んでいくだけで自動的に申告書が出来上がるのだから実に有り難い。
 結果は去年より課税所得が24万円以上減ったのに、税額は4万円余り増えて、ばっちり増税の痛みを感じることができた。これは配偶者特別控除がなくなった影響が大きい。
 日本人は納税にも税金の使い道にも関心が薄いといわれる。それもサラリーマンの源泉徴収制度という、世界に余り例のない制度によるところが大きいらしい。確かにサラリーマンは税金や社会保険料などを差し引かれることは当たり前で、自分の収入を「手取り」で考える習慣が付いてしまっている。この制度は企業に事務負担を押しつけられるので、税金を取る側には実に都合がよいことであるが、納税者から見れば税金の痛みやその使われ方への関心を薄めてしまう。
 折角国税局がネット申告ができるようにしてくれたのだから、サラリーマンも確定申告をするように制度改正をすべき時が来ている。サラリーマンと呼べる程の人ならば、いまやパソコンやインターネットを利用しない人はないであろうから、障害は余りない。少なくとも源泉徴収・年末調整と、確定申告のどちらかを選択するようにすれば、税に対する関心をもっと高められるはずである。
11:09:14 | archivelago | | TrackBacks
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