Complete text -- "花便り(81)フヨウ属を除くアオイ科"

19 August

花便り(81)フヨウ属を除くアオイ科

 フヨウ属を除くアオイ科の植物を紹介する。念のため付け加えておくと、徳川家の葵の御紋は、ウマノスズクサ科のフタバアオイ Asarum caulescensの葉をデザインしたもので、アオイ科とは関係がない。

1. オクラ(トロロアオイ属) Abelmoschus esculentus
 実を食糧にするお馴染みの植物。淡黄色の花も美しい。05.7.6撮影。


2. タチアオイ(タチアオイ属) Alcea rosea
 トルコか小アジア原産といわれる多年草または二年草。あちこちの花壇や路傍に、名前通り2mに達する茎を直立させて、初夏から長期間花を咲かせている。花色は赤、紅、桃、黄、白と様々、一重もあれば八重もある。一般にアオイといえば、タチアオイを指すことが多い。
 蝶低し 葵の花の 低ければ  富安風生
05.6.1撮影。


3. ゼニアオイ(ゼニアオイ属) Malva sylvestris var. mauritiana
 ヨーロッパやアフリカに原生するウスベニアオイ(マロウ)の変種である。茎は直立するがタチアオイほど高くなく、1m程度。花もより小さい。04.5.31撮影。


4.アブチロン(イチビ属) Abutilon Hybrid
 熱帯、亜熱帯に150種が分布するとされる常緑宿根草。釣鐘状の花を横向きまたはやや下向きにつける。花弁に血管のような脈が入っているものが多い。花色は赤、橙、桃、黄、白がある。東京付近では戸外で越冬する。05.7.24撮影。


5. ウキツリボク(イチビ属) Abutilon megapotamicum
 ウキツリボクはかなり変わった花を咲かせる。初めは赤い提灯のような萼だけが見えているが、段々黄色の花弁が現れ、次いで褐色の雄しべが出てくる。従って花が3段3色に分かれて見える、なかなかに魅力的な花である。04.10.11撮影の写真でそれがよくわかる。このユニークな姿が釣りの浮きに似ているので「浮釣木」の名が付いた。
 原産は南米の暖地というが、近所では非常に広く普及していて、耐寒性があり冬でも咲き続ける。半つる性木本で垣根に巻き付かせたり、石垣に懸垂させたりしてある所が多い。04.10.25撮影。

04.10.11自宅で撮影。

20:48:27 | archivelago | | TrackBacks
Comments
コメントがありません
Add Comments
:

:

トラックバック