Complete text -- "花便り(17)紅白のマロニエ"

15 May

花便り(17)紅白のマロニエ

 4月中欧を旅したとき、丁度マロニエ(西洋トチノキ)(トチノキ科Aesculus hipocastanum)が咲いていた。歌に歌われていることは知っていても、実際に花咲くマロニエの並木道を歩くのは初めてであった。写真上はプラハのカレル橋のたもとにあったものである。
 今日本でも固有種、トチノキ(Aesculus turbinata)の花が咲いている。高木なので花を身近に撮影することは難しいことが多い。ところが散歩中に、まだ若木の珍しいベニバナトチノキ(Aesculus camea)の花を見つけた(写真下)。木全体がなかなかに美しい。これはアカバナトチノキ(A. pavia)とセイヨウトチノキの種間雑種である。葉に特徴があり、他種より深いしわが目立つ。
 トチノキの実は直径3-5cmもある。種子のあくを抜いてトチ餅を作る。齧歯類などは地中に貯蔵することがあり、それが分布を拡げることに役立つ。

22:54:12 | archivelago | | TrackBacks
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