Complete text -- "花便り(78)五台山の花(7)"

15 August

花便り(78)五台山の花(7)

 五台山の花最後のページである。最後は全く名前の見当がつかない花が多い。

1. メハジキ(シソ科メハジキ属) Leonurus sibricus
 高山植物というのではない。五台山へ行く途中の平型関付近で撮ったものである。子供がこの茎を上下瞼にはめて目を開かせて遊ぶのでメハジキという。


2. シソ科?
 これもシソ科だろうが、極めて特異な姿である。インターネットでシソ科を検索しても見あたらない。


3. 青いショウジョウバカマ?Heloniopsis orientalis
 花の姿はショウジョウバカマそっくりであるが、名前の通り赤を基本とするショウジョウバカマに、こんな鮮青色の花がありうるのか。花糸が長く花弁の外に出ている。葉はニラのような線状で、ショウジョウバカマより遙かに狭い。しかしユリ科には違いなかろう。


4. キンミズヒキ(バラ科キンミズヒキ属) Agrimonia pilosa var. japonica
 穂状の花序を水引に見立てた。これも特に高山植物というのではないが五台山に生えていた。昔から口内炎、下痢、出血性疾患の治療に用いられた。


5. 不明
 何科なのかも見当がつかない。


6. ユリ科?
 花および葉の様子からツルボ属ではないかと見当を付けている。


7. 不明
 ユリ科、ヒガンバナ科などの単子葉植物は別として、双子葉植物で6弁の花は意外に少ない。葉の姿から単子葉とは見えない。ご存じの方は是非ご教示を。


8. トウダイグサ科?
 草姿全体の印象からはトウダイグサ科のようであるが、花の構造がそれとはまるで違うようである。十数個ある花の一つひとつは5弁花のように見える。


9. オドリコソウ(シソ科オドリコソウ属) Lamium album var. barbatum


10. ユリ科?

18:02:12 | archivelago | | TrackBacks
Comments

inalennon wrote:

はじめまして.たびたび拝見しています.五台山シリーズは珍しいものばかりで楽しませていただいてます.

5.キク科ヤマハハコ属(Anaphalis)の高山性の種に,似ているものがありました.吉田外司夫という方が四川省巴朗山の4300mで撮った写真で,種名は不明でした.

7.ベンケイソウ科マンネングサ属(Sedum)だと思います.花はキリンソウによく似ています.ヨーロッパなどに分布するSedum dasyphyllum という種の写真を見ると,6花弁でした.科全体では,花弁数は4−32枚まで変異があるそうです.

8.セリ科かもしれません.ミヤマサイコ属のレブンサイコ(Bupleurum triradiatum)という種に少し似ています.

10.これは5花弁に見えますが,花弁が落ちた可能性はありますか?まるで見当がつきませんが,きれいなので,何者なのか知りたいですね.

※いずれも朝日新聞社「植物の世界」(1994)から引用しました.ご参考まで.
08/22/05 16:43:04
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