Archive for 27 March 2006

27 March

花便り(119)ミツマタ2種その他

 昨年の年末は特に寒かったため、サクラの花芽の休眠打破が進み、例年より開花が早まっている。もうソメイヨシノの花も5分咲き程度。我が家の庭では紅白のハナモモが一昨日から開き始めた。ユキヤナギとボケは今が盛り、ユスラウメは5分咲き、アカバナトキワマンサクが開花始め。このところ毎日ウグイスが美声を聞かせてくれる。

1.ミツマタ2種(ジンチョウゲ科ミツマタ属) Edgeworthia
 本年枝は必ず三つ叉に出る。古くからその皮を和紙の原料にしてきた。明治以来紙幣の原料にされている。普通のミツマタの花は黄色であるが、アカバナミツマタという園芸種がある。



2.レンギョウ(モクセイ科レンギョウ属) Forsythia
 日本に自生するレンギョウはヤマトレンギョウとショウドシマレンギョウの2種。レンギョウとシナレンギョウは中国原産。チョウセンレンギョウは朝鮮原産。互いによく似ているのでよほど注意しないと区別ができない。近所での観察によるとレンギョウは少なく、シナレンギョウがほとんどのように見える。
       

3.トサミズキ(マンサク科トサミズキ属) Corylopsis spicata
 トサミズキ属は日本からヒマラヤ東部にかけて20数種が知られ、日本にはトサミズキ、コウヤミズキ、キリシマミズキ、ヒュウガミズキの4種が自生する。
 トサミズキは3〜4月、葉が展開する前に開花する。前年枝の葉腋から垂れ下がった穂状花序に黄色の花が7〜10個つく。庭園によく植えられているヒュウガミズキが1〜3個しか花をつけないのに比べて花序が最も長い。
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4.フッキソウ(ツゲ科フッキソウ属) Pachysandra terminalis
名前は常緑の葉がよく茂る様を繁栄に結びつけた「富貴草」に由来。草といっても高さ30cmにも満たない亜低木。庭園のカバープラントとしてよく利用される。花には花弁がなく、穂状の花序は中央より上が雄花、下が雌花。


5.シキミ(シキミ科シキミ属) Illicium anisatum
シキミ科にはシキミ属1属しかない。3〜4月葉腋に直径2〜3cmの黄白色の花をつける。全体が有毒で特に果実は猛毒。シキミは「悪しき実」からきているという説もある。
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