Archive for 02 April 2005

02 April

花便り(3)モクレン科3題

 どこへ行ってもハクモクレン(Magnolia denudata)とコブシ(Magnolia kubus)が早春の日差しをさらに明るくしている。そう言えば、「北国の春」もコブシで始まるのだったなあ。

両者はよく似ているが、ハクモクレン(写真上)は3枚の萼が、6枚の花弁と区別がつかず、ほぼ上向きに端正に咲いているのに対して、コブシ(写真中)は3枚の萼は小さく目立たない。6枚の花弁は様々な向きに、やや乱れた姿をしている。花のすぐ下に小さな葉を持つことで、タムシバ(M. salicifolia)と区別される。コブシは高さ30mにも及ぶ巨木になる。コブシの花の大きさは木によってかなり異なるように見える。ハクモクレンより少し小さいのが普通のようであるが、タムシバとの雑種とされるWada's Memoryという品種はかなり大きいらしい。
 
写真下はシデコブシ(四手辛夷)(M. tomentosa)。花被片は12〜18の3の倍数が原則。花色は白が普通であるが、ピンクのものがあり、ベニコブシと呼ばれ珍重される。
 タムシバを含む4種とも芳香がある。

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