Archive for 29 August 2005
29 August
花便り(89)サトイモ科5種
熱帯から温帯にかけて、主として湿潤地に160属2950種が分布する単子葉植物。一部の属を除いて、仏焔苞という独特の形態を持ち、それに包まれた肉穂花序に密集して花をつける。サトイモやコンニャクなど、食用にされるものもある。ミズバショウやザゼンソウなど登山者に馴染みの花もある。1. ユキモチソウ(テンナンショウ属) Arisaema sikokianum
林下に生えることが多いテンナンショウ(天南星)属の植物には、その色、形から、美しさより気味悪さを感じる人が多いだろう。特にマムシグサのように、毒蛇を連想させるものもある。その中でユキモチソウは例外かも知れない。この属の仲間は肉穂状の花序の先に付属体が発達するが、ユキモチソウでは棍棒状の付属体の先がふっくらした、柔らかい球状になっている。これを雪餅になぞらえた。写真はその部分が露出過度になっていて明瞭でないのは残念。雌雄異株。04.4.30撮影。
2. ウラシマソウ(テンナンショウ属) Arisaema urashima
黒褐色の仏焔苞は前に折れ曲がって筒口を覆い、その中から付属体の先が一旦上向きに出て、1mほどもある糸のように長く伸びる。それを浦島太郎の釣り糸になぞらえた。雌雄異株。1と同様、エビネ園になっている近くの林の中で04.4.30撮影。
3. オランダカイウ(オランダカイウ属) Zantedeschia aethiopica
いわゆるカラーの一種。カイウは海芋と書く。本来水辺の植物。05.5.9撮影。
4. キバナカイウ(オランダカイウ属) Zantedeschia elliotiana
花も葉も美しいカラー。05.5.11撮影。
5. ショウブ(ショウブ属) Acorus calamus
5月頃淡褐色の円柱状の花穂を出す。端午の節句の頃、菖蒲湯に使われるのはこれである。アヤメ科のハナショウブとは関係がない。小石川植物園で05.5.27撮影。
サトイモ科には、園芸的にも重要な、オオベニウチワ(アンスリューム)、スパティフィラム、観葉植物のカラデュウム、ポトスなど、多くの植物があるが、まだデジカメで撮った写真がない。
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