Archive for August 2005

31 August

小泉「すり替えマジック」の数々

 このタイトルでここ一両日以内に「窒素ラヂカルの正論・暴論」に所見をのせるので、是非読んで頂きたい。副題は「目を見開いてマジックを見破ろう」となっている。

 今日新しいデスクトップパソコンが我が家にやってきた。今使っているノートパソコンがもう満杯に近い。今度のは250GBのHDD搭載なので、画像が少々増えても大丈夫である。最初に買ったパソコンが100MB HDDであったことを考えると隔世の感がある。

 
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30 August

花便り(90)キンポウゲ科オダマキ属6種

 本属は北半球の温帯に約10種分布する多年草。日本にもオダマキ Aquilegia flabellata、ミヤマオダマキ A. flabelata var pumila、ヤマオダマキ A. Buergeriana が存在する。このほかヒメウズをオダマキ属に入れている図鑑もある。牧野図鑑ではオダマキを北地の原産だろうとしているが、最近はミヤマオダマキの園芸品種とする情報が多い。しかし学名はミヤマオダマキの方を変種として扱っている。
 オダマキ属の花は、5個の萼も花弁化し、5個の花弁と共に一つの花を形成する。花弁の基部は長い距になり内側に曲がっている。今回紹介する6種はいずれもセイヨウオダマキ A. vulgaris 系だろう。
 
 苧環(おだまき)とは、中を中空にして巻いた糸巻き(またはその道具とする説も)をいい、花の形がそれに似ているから名付けられた。今NHKで大河ドラマ「義経」が放送されている。やがてそのドラマでも出てくるかも知れないが、
「しづやしづ 賎(しづ)のおだまき 繰り返し
昔を今に なすよしもがな」
静御前(義経記)
という歌が有名である。これは義経と生き別れになった静御前が、鎌倉に呼び出されて頼朝の前で舞を舞わされたときの歌とされる。それには頼朝に対する静御前の精一杯の皮肉と怨嗟が込められているという。その面白い意味解きに興味のある方は次のURLへどうぞ。
http://www.geocities.co.jp/PowderRoom/9182/newpage6.htm

05.3.24撮影。


05.5.3撮影。


05.5.3撮影。


05.5.12撮影。


05.5.31撮影。


A. vulgaris cv. Dragonfly 05.5.31撮影。

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29 August

小泉首相の討論術は上手か下手か

 今日1時から、新党日本を除く6党党首による討論会を視聴した。この中で小泉首相の討論の仕方だけが際だっていた。よい意味でなく、討論を空洞化させる意味で。この答弁術は国会でも全く同じである。この小泉流が国会の議論を深めず、空洞化の空しさだけを国民に残した。
 彼は質問に対してまともには答えず、いつも論点をずらせる。岡田民主党代表が、首相の答弁の途中「質問に答えて下さい」と度々注意しても、我関せずである。「自民党のマニフェストには、国民年金についての考えが全く示されていないが、どう考えているか」という質問であった。聞いている国民は、当然自民党総裁としての考え方を聞きたかったはずである。それには全く答えず、「国会で与野党一緒に協議しようということになっている」ということを延々と説明する。それだけで民主党の質問時間はなくなってしまった。自分の、あるいは党の考えを示さないのでは、政権を担っている第一党の党首としては失格であるだけでなく、議論の意味さえ無くしてしまう。
 
 自分の考えの空虚さを隠すためには、こういうすり替え答弁は有効かも知れない。国会での議論を、何れ多数による議決までの時間稼ぎととるならば、これが優れた「討論術」「答弁術」なのかも知れない。しかし今日のような討論会は、国民に政策の説明をし、理解をしてもらうためのものである。また国会においても、「討論を、よりよい結論に到達する重要な機能である」ととるならば、こんな「すり替え」「はぐらかし」「詭弁」は、討論参加者や聞き手を愚弄し、民主主義の根幹である、「討議による建設的な結論到達」という目標を妨げるものでしかない。全く時間の無駄である。

 深刻なのは、小泉首相がそのような自分の議論・答弁の仕方に問題があるとは露ほども思っていないらしいことである。今日もかつての「人生色々答弁」が蒸し返されたが、あのどこが悪いのかと改めて開き直った。いや開き直りでもないかも知れない。本当に問題を感じていないのだろう。以前から窒素ラヂカル子が指摘しているように、小泉首相は本当に頭が悪いのではないかと思う。こういう、まともな判断力も持たない首相に「毅然として」「ぶれない姿勢」で暴走されたのでは、国民はたまったものではない。
 自民・公明の過半数割れを切に願うものである。
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花便り(89)サトイモ科5種

 熱帯から温帯にかけて、主として湿潤地に160属2950種が分布する単子葉植物。一部の属を除いて、仏焔苞という独特の形態を持ち、それに包まれた肉穂花序に密集して花をつける。サトイモやコンニャクなど、食用にされるものもある。ミズバショウやザゼンソウなど登山者に馴染みの花もある。

1. ユキモチソウ(テンナンショウ属) Arisaema sikokianum
 林下に生えることが多いテンナンショウ(天南星)属の植物には、その色、形から、美しさより気味悪さを感じる人が多いだろう。特にマムシグサのように、毒蛇を連想させるものもある。その中でユキモチソウは例外かも知れない。この属の仲間は肉穂状の花序の先に付属体が発達するが、ユキモチソウでは棍棒状の付属体の先がふっくらした、柔らかい球状になっている。これを雪餅になぞらえた。写真はその部分が露出過度になっていて明瞭でないのは残念。雌雄異株。04.4.30撮影。


2. ウラシマソウ(テンナンショウ属) Arisaema urashima
 黒褐色の仏焔苞は前に折れ曲がって筒口を覆い、その中から付属体の先が一旦上向きに出て、1mほどもある糸のように長く伸びる。それを浦島太郎の釣り糸になぞらえた。雌雄異株。1と同様、エビネ園になっている近くの林の中で04.4.30撮影。


3. オランダカイウ(オランダカイウ属) Zantedeschia aethiopica
 いわゆるカラーの一種。カイウは海芋と書く。本来水辺の植物。05.5.9撮影。


4. キバナカイウ(オランダカイウ属) Zantedeschia elliotiana
 花も葉も美しいカラー。05.5.11撮影。


5. ショウブ(ショウブ属) Acorus calamus
 5月頃淡褐色の円柱状の花穂を出す。端午の節句の頃、菖蒲湯に使われるのはこれである。アヤメ科のハナショウブとは関係がない。小石川植物園で05.5.27撮影。


 サトイモ科には、園芸的にも重要な、オオベニウチワ(アンスリューム)、スパティフィラム、観葉植物のカラデュウム、ポトスなど、多くの植物があるが、まだデジカメで撮った写真がない。

11:53:30 | archivelago | | TrackBacks

28 August

花便り(88)ユリ科ギボウシ属

 東アジアの亜寒帯から温帯にかけて、40種が分布する根茎のある多年草。橋の欄干にあるタマネギ状の飾り、擬宝珠に蕾の形が似ているためにこの名がある。一つの花は一日花だが下から順に咲き上がっていくので、かなり長期間楽しめる。
 日本原産も数種あり、中国、朝鮮から古い時代に移入されたものを含めると10種近くあるようである。ただ例えば牧野図鑑ではコバギボウシはミズギボウシの別名としてあるのに対し、インターネット上の、岡山理大植物生態研究室(波田研)のHPでは、別種として扱っている。ここでのミズギボウシは、牧野図鑑でのナガバミズギボウシに相当するように思われる。また別のHPでは両者の区別は難しいとしている。
 自然交雑もある上に、外国で数百種の園芸品種が作り出されたとされる。ギボウシ属の花は素人にはほとんど区別が付かず、主として葉の形・色・大きさで判断せざるを得ないが、写真上ではなおその判別が困難である。従ってここでは名前を示さず写真だけを提供するのにとどめたものが多い。

1. トクダマ Hosta Sieboldiana var. glauca
 ギボウシ属の中ではやや特異な種類である。牧野図鑑の表現を借りると、「葉が水平に開き、質は強く、初めに白い粉をつけた暗緑色」「花被は正開せずに倒卵形のつぼみが僅かにほころびた程度で終わる」とあるので、この写真のものはトクダマで間違いないだろうと思われる。


2. スジギボウシ Hosta undulata
 緑と白の条が入り非常に美しい。自生はなく、不稔自然雑種の園芸品種とされている(写真上)。写真下は葉の縁が白い斑入りである。



3. ギボウシ? H. undulata var. erromena
 ギボウシの葉の支脈は片側8〜9、オオバギボウシのそれは10〜15というから、この写真の植物はギボウシであろう。


4. コバギボウシ H. sieboldiiH. or H. albo-marginata または ミズギボウシ H. longissima var. brevifolia
 ミズギボウシの名の通り、湿原またはその周辺に生育するギボウシ。葉がギボウシなどより細長い。極端に細長い種類をナガバミズギボウシとする説(牧野図鑑)があるが、雑種もあるようなので実際の分類は難しいのだろう。同じ事情はオオバギボウシとトウギボウシとの間でもあるらしい。


5. オトメギボウシ H. venusta? または イワギボウシ H. longipes? または?


6. ?
 花茎の高さが高いのであるいはオオバギボウシかと思われるが葉がよくわからないので断定不能。

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