Archive for 02 June 2005

02 June

花便り(30)シモツケとシモツケソウ

 いずれも我が家にある植物である。 

 シモツケ(バラ科シモツケ属 Spiraea japonica)は木本。最初に下野の国で発見されたとされている。シモツケ属にはすでに紹介したコデマリ、ユキヤナギ、ミツデイワガサなど、多くの種類がある。ただそれらはほとんどが白い花を咲かせるのに対し、シモツケは美しいピンク色である。(ただ濃い紅色から白色花まで、色の変化は大きい)この属の花は花序の形、大きさは互いによく似ている。
 花期が長く、株立ちした枝に次々に8月一杯咲き続ける。晩秋に根元近くまで剪定しておくと、翌年の春、しっかりした新枝が出て、大きな花序を作る。


 シモツケソウ(バラ科シモツケソウ属 Filipendula multijuga)は名前の通り草本。シモツケとほぼ同じ時期に咲き、色が似ているのでシモツケソウと名付けられたらしいが、おおざっぱな印象は決して似ているとは言えない。しかしシモツケソウの花をルーペで見ると、一つひとつの花はなるほどバラ科らしい姿をしているし、シモツケの花にも似ている。ただし花弁の数は3〜5で一定しない。雄しべが花弁の長さの倍くらいあり、花糸も葯もピンクなので煙か綿菓子のような印象で、むしろユキノシタ科のアスチルベに似ている。
2年前にうどん粉病に罹り哀れだったが、殺菌剤で翌年からは健全に戻った。群れ咲く様は大変美しい。

21:45:50 | archivelago | | TrackBacks