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01 September

花便り(91)キンポウゲ科センニンソウ属

 センニンソウ属というよりクレマチス属といった方が通りがいいだろう。世界中に約200種あるという。多くは蔓性、ときに直立性の多年草。この属の花は花弁がなく、萼が花弁状を呈するものが多い。日本固有種カザグルマの他、寛文年間に中国から渡来したとされるテッセン(鉄線)が、観賞用として栽培されてきた。今はカザグルマから外国で作出された園芸品種がクレマチスとして広く栽培されている。その種類は数千種に上るといわれ、その品種名を正確に知るのは難しい。

1. センニンソウ Clematis terniflora (C. paniculata)
 センニンソウは今花の盛りを迎えている有毒の蔓性野草である。日本、朝鮮半島、中国中南部に分布する。群がり咲く花の直径は2.5〜3cm。花弁のように見えるものは萼で花弁はない。非常に近縁の植物にボタンヅル C. apiifolia があるが、まだお目にかからない。05.8.30撮影。


2. カザグルマ C.patens
 北海道を除く日本、朝鮮半島に分布。センニンソウと共に、園芸品種の交配親となった。カザグルマの原種の花弁状萼は淡紫色で6〜8個、先端は尖っている。ここに示す写真のものはカザグルマの一品種と思われる。05.5.8撮影。


3. ハンショウヅル C. japonica
 およそクレマチスとは思えない形。名前の通り半鐘型で4個の萼片が全開することはない。葉は3出複葉。05.5.11撮影。


4. クレマチス C. cv. 'Durandii'?
青色4弁の品種。05.6.22撮影。


5. クレマチス C. cv. 'Daniel Deronda'?
 赤紫色6弁花。05.5.18撮影。


6. クレマチス C. cv. 'Dr Ruppel'?
 白地中央に広くピンクの筋が入った7弁花。05.5.3撮影。


7. クレマチス C. cv. Sirobane(白万重)?
 緑白色の八重。05.5.11撮影。


8. クレマチス C. cv. ?
 白の整った八重。05.5.19撮影。


9. クレマチス C. montana Snow Flake
 白4弁。 05.5.3撮影。


10. クレマチスの若い実 05.7.20撮影。

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