Archive for 07 July 2005

07 July

花便り(57)クマツヅラ科8種

 この科の植物では花便り(47)でムラサキシキブ類をすでに紹介したので、今回はその他の植物8種を紹介する。

1. ゲンペイクサギ(クサギ属) Clerodendrum thomsoniae
 熱帯アフリカ原産。明治中期渡来。白い萼と赤い花冠の対比が美しく、名前の由来にもなった。雄しべが長く外に飛び出す。05.5.19撮影。


2. ボタンクサギ(クサギ属) C. bungei
 中国南部原産の、高さ1m程度の低木。クサギの花がボタンの花くらいの大きさに凝縮されたような感じ。普通観賞用に植栽されるが、近くの雑木林の中には野生化した木が沢山生えている。昨日撮ったばかりの写真は開きかけの所で、却って花の様子がよくわかる。05.7.6撮影。

 
 去年撮った満開の花の写真も掲載する。04.9.15撮影。


3. クサギ(クサギ属) C. trichotomum
 日本、朝鮮、中国に分布する4〜8mの小高木。葉に臭みがあるので臭木というが、花には芳香がある。4個の雄しべと花柱は花冠から3cmほども突き出る。藍色に熟す果実も、赤い星形の萼を伴って美しい。04.8.11撮影。


4. セイヨウニンジンボク(ハマゴウ属) Vitex agnus-castus
 南欧原産の落葉低木。高さ2〜3m。小葉5〜7枚の掌状複葉。葉の形がチョウセンニンジンに似ているのでニンジンボクの名が付いた。長さ20cmほどの細長い円錐花序を出す。花の付き方が次に述べるダンギクに似ている。
 ローマ神話の大地の女神で、穀物の稔りをもたらすケレスは、この葉を敷いて寝たという。英名はchaste tree(貞節の木)。シークスピアの「夏の夜の夢」では、惚れ薬の効き目を消すという。 05.7.7撮影。


5. ダンギク(カリガネソウ属) Caryopteris incana
 九州西部、朝鮮、中国に分布する多年草。花が段をなして付くという意味の命名。04.9.10撮影。


6. シチヘンゲ(ランタナ) Lantana camara
 熱帯アメリカ原産の小低木。頂きにカラカサ状に花を密集して付ける。我が家のものは開き初めが黄色、のちピンクに変わる。名前の由来。花色の違ういくつかの種類がある。熱帯産であるため冬は室内におかないと地上部が枯れてしまう。実は球形で初め緑色、後紫黒色に熟す。03.7.19撮影。


7. ビジョザクラ(クマツヅラ属) Verbena × hybrida
 極めて多くの種類がある。写真のものはTapianという種類だと思われる。05.5.20撮影。
 我が家でもハナデマリという種類を育てていたが枯らしてしまった。


8. サンジャクバーベナ(クマツヅラ属) Verbena bonariensis
 名前の通り三尺(1m)ほどの背の高い多年草。05.6.14撮影。

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