Archive for 22 July 2005

22 July

花便り(68)スベリヒユ科4種

 世界で21属400種というから科としては小さい方だろう。事実、園芸品種も多くはない。一年草、二年草または亜低木で多汁質のものが多い。野草のスベリヒユも葉が厚く茎もみずみずしい。子供の頃、その弾力のある茎を曲げて、両瞼の上下につっぱるようにはめたあと、長く切った茎をそれに通してめがねだとして遊んだ。貝原益軒は酢みそで刺身(生食)にすると書いているそうだ。中国では摘んで食べるという。

1. ハナスベリヒユ(ポーチュラカ)(スベリヒユ属) Portulaca sp.
 草姿はスベリヒユに似ているが、花は2.5〜3cmほどもあってずっと大きい。花色も赤、黄、白、複色と多彩で、5弁の一重だけでなく八重もあり、広く栽培されている。一日花で日中だけ開花する。多くは種が出来ず、挿し芽で殖やす。04.11.4撮影。


2. マツバボタン(スベリヒユ属) Portulaca glandiflora
 ブラジル、アルゼンチン原産。日本では古くから花壇の縁取りなどに広く栽培されている。葉は名前の通り、松葉のように細い円柱形。赤、桃、橙、黄、白、紫紅色、絞りと色は豊富。一重、半八重、八重。一日花で陽が当たるときだけ開花するのが普通であったが、最近では曇天でも開花するよう改良が進んでいる。05.7.7撮影。


3. レウィシア Lewisia cotyledon
 ロッキー山脈添いに分布する多年草。やや多肉質の葉が放射状に叢生する。その中心から花茎を多数伸ばして花をつける。花便り36でも紹介したが今回別の写真を載せる。05.4.9撮影。


4. ハゼラン Talinum crassifolium
 熱帯アメリカ原産。花茎は30〜50cmに伸び、まばらに5弁紅色の小さな花をつける。この花は小さい上に散漫なので、どのように撮るかカメラマン泣かせ。葉の様子も取り込むためちょっと変わった撮り方をしたが、他の植物が写り込んできて煩わしい写真になった。05.7.20自宅で撮影。

22:14:18 | archivelago | | TrackBacks