Archive for 02 July 2005

02 July

花便り(53)キョウチクトウ科10種

 キョウチクトウ科は熱帯・温帯に分布する215属2100種からなる大所帯である。形態は草本、蔓性、多肉性、低木、高木など様々である。回旋花目に属し、スクリュー型に花弁がねじれた花が多い。開花前の蕾でそのことがよくわかる。傷つけると白い乳液を出し、その中にアルカロイドを含むものが多い。

1. キョウチクトウ(キョウチクトウ属) Nerium oleander var. indicum
 インド原産。夏の花木の代表。学名はセイヨウキョウチクトウの変種として扱われていることを示す。昔は赤、白、ピンクくらいであったが、今は様々な魅力ある花色のものが作出されている。有毒植物。6月8日、21日、24日撮影。それぞれMrs. Roeding、Bright Golden Yellow、Mrs. Swansonと推定。




2. テイカカズラ(テイカカズラ属) Trachelospermum asiaticum
付着根を出して木や岩を這い上る。5〜6月直径2〜3cmの芳香のある、スクリュー型の花をつける。初め白、後淡黄色になる。弓形に反った長い実が面白い。5月15日撮影。


3. ハツユキカズラ(テイカカズラ属) Trachelospermum cv. Hatsuyuki
花よりも葉が美しく、観葉植物として垣根などに植えられている。1月12日撮影。


4. ツルニチニチソウ(ツルニチニチソウ属) Vinca major
ヒメツルニチニチソウ Vinca minor
どちらも我が家にある。はびこって始末に困るほど。前者の写真は覆輪葉。両者は非常によく似ているが、ヒメの方が名の通り茎も葉も小さい。同属のVinca roseaから抽出されたvinca alkaloid(vinblastin, vincristine, vinorelbin etc)は、細胞分裂阻害作用を持っていて、古くから制癌剤として用いられている。4月7日と4月14日撮影。



5. マンデビラ Mandevilla voliviensis & M. × amabilis
  マンデヴィラ属は中南米に100種以上も分布。Dipladeniaという旧属名で呼ばれることも多い。ここに挙げた2種は蔓性。2004年10月11日と10月17日撮影。



6. アラマンダ(アリアケカズラ) Allamanda carthartica
明治時代末期に南米から渡来。沖縄小浜島で2004年8月3日撮影。

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