花便り（１３）3種のフウロソウ

　我が家の3種のフウロソウを紹介する。鉢を寄せて一画面に入れたので、その大きさ、花色、形の特徴がよくわかる。


　右側の大きな紅紫色の花で、深い７裂の掌状葉を持つのは外国産の園芸品種、Geranium×riversleaianum に近いものだと思われる。右上の白っぽい花で、葉が全体としては長三角形のものが本物のヒメフウロ(別名シオヤキソウ）Geranium Robertianum。ヒメフウロは冬中葉が枯れないで紅葉し、花より美しい。左側の赤い花、丸っこい葉を持つのがベニバナヒメフウロErodium reichardii。最後の花は学名からもわかるように、フウロソウ科ではあるが属が異なるにもかかわらず、園芸店ではこれをヒメフウロとして売っている。
　我が家にはこのほか秋咲きのゲンノショウコGeranium thunbergiiがある。この花は花色、大きさとも、印象がベニバナヒメフウロに似ている。
　なおフウロソウ属をGeraniumというが、いわゆるゼラニュウムはフウロソウ科Pelargonium属であるからややこしい。誰がどこで間違ったものか。