Archive for 20 May 2005

20 May

花便り(21)スイカズラ科数種

 スイカズラ科の名前の由来となったスイカズラ、別名忍冬(Lonicera japonica)が今咲いている。日本、中国、朝鮮に分布する常緑(つまり冬を堪え忍ぶ)の木本で、つるを長く伸ばす。葉腋にユニークな形の花が2個並んで付く。初め白いが、のち黄色に変わって行くのがこの写真からもわかる。この現象は切り花にしておいても同じである。漢名、金銀花の由来である。芳香がある。
null
 
 同科同属のツキヌキニンドウも今が盛りである。しかしこの花は冬でも咲いているのを見かける。枝の最上部に向かい合う2枚の葉が下部で合着、そこを花茎が貫いたように見える。それで「突き抜き」忍冬という。
 日本にはスイカズラ属の植物は一連のヒョウタンボク類、ウグイスカグラなど、随分沢山ある。
null

最近園芸品が随分増えているようである。ロニセラまたはハニーサックルと呼ばれているものがそれである。散歩途上で見つけた次の写真も、その一つだろう。恐らくテルマニアーナ(Lonicera×tellmanniana)だろうと思われる。オレンジがかった黄色で、花の形はむしろスイカズラに似ているが、「葉を突き抜いている」点ではツキヌキニンドウそのものである。
>

 属が違ってタニウツギ属の植物も数多い。非常に類似したものが多いので判断には慎重を要する。花の色・形、葉の形や毛の付き方などで比較する。写真はタニウツギWeigela hortensis。花の拡がり方が緩やか。葉の縁には毛がなく、脈の両側に白毛が密生する。ハコネウツギやニシキウツギは初め白く、後赤くなるが、タニウツギは初めから桃紅色または紅色。外面が内側より色が濃い。
null

 余りよい写真ではないが最後にハコネウツギWeigela coraeensisを示す。
null)
20:40:59 | archivelago | | TrackBacks